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高知県公安委員会は、このたび、昨年12月3日に高知県公文書開示審査会から答申のあった県警察の捜査費に関する公文書(現金出納簿)の開示請求に係る審査請求を棄却する裁決を行いました。
当委員会は、高知県民の代表という自覚のもと、高知県情報公開条例に基づき、情報の原則開示の考え方に立って、今回の事案の裁決にあたりましても高知県公文書開示審査会の答申を尊重して検討を重ねてまいりました。
しかしながら、警察の犯罪捜査に協力していただき、高知県をよりよい県にしていこうと願っている県民の皆様が、万が一犯人や事件関係者などから危害を受けることが絶対にあってはならないという考えから、答申とは異なり捜査費の個別の執行金額などについて非開示とすべきという結論に至りました。
警察の犯罪捜査は、県民の多くの皆様から種々の情報の提供を受け、ご協力をいただきながら行っており、中でも組織犯罪などに関する情報を提供してくださる方は、警察に協力したこと自体が明らかにされないことを前提に捜査に協力していただいております。捜査費は主に重要な情報を得るための費用であり、暴力団などによる組織犯罪や贈収賄、個人犯罪でも解決に難渋する難しい犯罪に充てられており、捜査費の情報公開により捜査にご協力してくださった方の存在が明らかとなり、本人やその家族が危害を受けることとなれば、これからの捜査への協力が得られないばかりか、今後、捜査にご協力をいただかなければならない多くの県民の方々にまで恐怖心を与え、ご協力を得られない状態となり、事件の解決が困難となったり、犯罪を見過ごすことにつながるなど、結果的に高知県の治安の悪化を招く結果となります。
したがって、 県民の多くの皆様にとりましては、一見すれば本当に些細な情報であり、それ自体を個別に取り上げ観察してもまったく意味のない捜査費の個別の金額につきましても、常に警察の情報を収集、分析し対応している犯罪者にとりましては、自らに捜査の手が及んでいることや組織の内部、あるいは周辺に警察の協力者が存在していることを察知できる極めて有力な情報となり得るものであることから、当委員会としては検討を重ね、情報公開の重要性は尊重するものの善良な大多数の県民の幸せを守るために非開示とすべきであると判断したものです。
なお、一般の方々に捜査費の情報が公開されないために、その使用が不適正であったり、他の用途に流用されるなどの不正は絶対あってはならないことです。そのため、捜査費については、県警察の会計事務監査ばかりでなく、県費捜査費に関しては高知県の監査委員による監査を定期的に受けるとともに、平成19年4月からは県の会計規則に基づく会計管理者による調査を、現金出納簿、捜査費支払証拠書のすべてを提出した上で受けております。さらに、警察庁の会計監査や国の会計検査院による検査を国費捜査費及び県費捜査費について定期的に受けるなど、公的機関の守秘義務を有する第三者的立場の方々から厳正かつ適正な監査を受けております。
当委員会といたしましても、県警察に対して捜査費を含む会計経理全般について監査結果を定期的に報告させるとともに、職員に対する指導の強化を図り、適正な捜査費の執行について県警察を指導していくこととしておりますので、今回の裁決に対しご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
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