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コラム

SUNNYVALE からのひとりごと
Vol.22 親知らず顛末記 {1・ 2001年4月

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とうとうこの五年越しの悪縁から足を洗った。

などと言うと、とても物騒に聞こえるが、アメリカに来る前から懸念事項だった親知らずを、やっと抜いたのだ。

アメリカに来ることが決まって、夫の会社から家族全員の健康診断が言い渡された。もちろん私も、内科と歯医者に行かなければならなくなった。結果は、親知らずを抜くようにと言い渡された。しかし、親知らずを抜く予約を入れた日、いつも昼寝をしてくれるはずの息子は寝ずじまい。そのまま歯医者で息子をお腹にのせたまま抜歯してくれと頼んだのだが、それは不可能だと断られ、そのまま親知らずもいっしょにアメリカにやってきたのだ。

さて、アメリカは医療費が高い。もちろん、歯の治療費も高い。だから保険会社がかなりの治療費を負担しなければならなくなる。そこで、保険会社は保険に入っている人に対し、六ヶ月ごとの歯科検診の費用を支払うという制度を作った。保険に入っている人はこの制度のおかげで検診に半年ごとに行くわけだから、虫歯も軽い段階ですぐに見つかるし、治療もほんの数回ですむ。また、私のように歯医者が大嫌いで治療するときにはたくさんの治療費を払わなければならないような人間が少なくなるのだから、保険会社としても効果のある制度なのだろう。
この定期検診のおかげで、私も今までの五年間で虫歯の治療をしたのはたった一度だけだった。それも、軽いものだったので、型など取らずに白いシーラントという物質を埋め込んで即日で終わりだった。

だが、何回目かの検診のときに、とうとうその日はやってきた。なんと、歯茎から顔を出していた親知らずに、虫歯ができてしまったのだ。

「抜いちゃったほうがいいですよぉ」という軽い先生の声を聞きながら、怖さで手に汗が滲んでしまった。

アメリカでは、医者の専門家がとても進んでいる。
通常、歯を治療してくれる歯医者を決める。これが、歯の神経を抜くとなると、神経を抜く歯医者に出向いていかなければならないし、歯を抜くとなると、抜歯専門の歯医者にかからなければならない。日本なら一箇所で治療してくれるはずが、いちいち別の医者に予約をとって行かなければならなくなる。もちろん、矯正している場合は矯正歯科に行くことになるのだ。

いつもお世話になっている歯医者から紹介状をもらい、口腔外科の先生のところでまず予約をとった。一回目の予約は、Consultationといって、親知らずの状態や神経の状態をレントゲンで見て、どの歯を手術するかの話し合いがもたれる。
まず、レントゲンを撮る。立ったままで360度、全角度から撮れるという機械だった。それから、どんな手順で手術が行われるかの情報をビデオで見せてもらう。それが終わると、レントゲンを見ながら手術前のチェックが行われる。神経とあまり親知らずが近いと、手術後、舌が味覚を感じなくなってしまう場合があるらしいのだが、そんなことが起きないか、事前に手術前に点検をするのだ。

その次に病院へ出かけるのは、手術当日。後はもう一度、手術後、切開した傷がちゃんと治っているかのチェックに出かける。





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