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コラム

SUNNYVALE からのひとりごと
Vol.43  サマースクール 2005年8月

やっと娘が先週の月曜日から高校へ行きだした。息子の小学校も木曜日から始まる。やっと、やっと、長い夏休みが終わってくれた。

私の住んでいる地域では、夏休みは6月中旬から始まる。日本と違うのは、学年の切れ目が同じ時期だということ。日本では学校の春休みには宿題が出なかったのと同じように、現地校からは全く宿題が出ない。次の学年は8月下旬から始まるので、2ヶ月間丸まる子供たちは遊べるということになる。

しかし、母親がずっと子供と家にいるという家庭は、実は少数派だ。共働き夫婦が多いため、夏休み前の4月ごろから、この2ヶ月をどうやって埋めるか、親たちは頭を痛める。

アメリカに来て、同じ年代の子供を持つ母親から初めて教わったことは、「子供を一人にしては駄目!」だった。自動車の中に子供を置いて買い物に行っても、実は親は逮捕される。たった数分でもだ。周りの人間が子供が置き去りになっているのを確認し、警察に通報されたら、親は逮捕、その後は裁判と、とても面倒なことになるらしいのだ。これは、子供を一人で留守番させるときにも、適用されると、私は聞いた。べィビーシッターができる「13歳」になるまでは、子供だけで家で留守番をさせることは、私はしなかった。しかし同じエリアに住む日本人からは、法律的には子供を家で留守番させることには何の問題もないと言われたことがある。それでも親として、何かあったときにちゃんと対応できる年齢までは、やはり留守番させるのは心配である。

こういう背景もあって、子供が小学生や中学生の場合、親が働きに出ている間、サマースクールに入れることは当たり前となっている。需要が多いからだろうか、YMCAや教会、あるいは市のコミュニティーがサマースクールをたくさん企画している。算数や英語での作文、あるいは海洋生物の研究といった勉強主体のものもあれば、体を動かすサッカーやロッククライミング、マウンテンバイク、絵や陶芸といった芸術系のものもある。

一つのサマースクールの単位は1週間ごとで区切られていることが多い。今回息子が入ったマウンテンバイクのサマースクールは、親の出勤のことを考えて朝は7時から9時までの間に子供を連れていき、夕方は4時半から6時までの間に迎えにいけばいいことになっていた。子供に怪我など何かあれば、もちろん、サマースクールから連絡が入るようになっている。息子に感想を聞いてみると、内容は高度でついていくのも大変だったが、母親と二人で家にいて日本語補習校の夏休みの宿題をする日々よりは、とても楽しくで充実していたという。

息子が参加したのは、宿泊しないタイプのサマースクールだったが、1週間泊りがけのサマースクールもある。

アメリカに来て4年目の日本人の友人が、子供二人をこのサマースクールに送り出したのだが、子供たちにとっては1週間のサバイバルゲームだったらしい。

初めて会う子供ばかりが40人ほどで、1週間暮らすのだから、やはり、楽しいながらも子供には戦いなのだと思う。サマースクールの最終日に子供を迎えにいったところ、いつもはクールで気丈な小学校6年生のお嬢さんが、両親の顔を見たとたんに泣いてしまったというから、やはり大変だったのだろう。

でも、親は子供が家にいない時間を享受できるのと引き換えに、キャンプの費用を支払わなければならない。公立の学校に通い、月ごとの教育費への出費がそれほどなかった親にとっては、1週間250ドル、泊まりのキャンプでは450ドル程度の費用を2ヶ月分も入れていくのはやはり家計が辛いと思う。それでも、「家にいたらビデオゲーム(テレビゲームのこと)ばかりしていて、楽しくないと思う」と、サマーキャンプを選択する親は多い。

さて、こうしたサマースクール、高校生向けにはほとんどない。年齢が上がって家で一人でいられるようになる、というのも一つの理由だが、もう一つの理由がある。サマースクールに参加する側ではなく、サポートして、子供を世話するほうに変わるからだ。

親が費用を払った以上に、子供たちは若い先生やお兄ちゃんお姉ちゃんたちと、さまざまな経験をする。それが、ちょっとした買い食いだったり、怪我しても泣かないことだったり小さないざこざや喧嘩だったり。でも、やはり、親の知らないところで成長しているように思える。





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